韓国には、 代案学校と呼ばれる オルタナティブ・スクールがたくさん存在します。 激しい受験競争を勝ち抜くための教育ではなく、 独自の理念を掲げ、生徒たちの学びや育ちを保障しようという 「 もう一つの学校 」です。 自由の森学園の選択講座「 韓国講座 」は、 その代案学校の一つであり、 認可型学校老舗のサンマウル高校と 2007 年から交流を始めました。 サンマウル高校( サンマウルとは山の中の意 )の理念は 「 平和・環境・共生 」です。 2014 年には、 両校の間で「 姉妹校提携 」が結ばれ、 今年は、提携 10 年にあたります。 その提携を今後よりゆたかにしていくことを相互に誓い合い、 改めて協約を交わし、 さらに2026 年夏には 両校の交流20 周年を記念するイベントを行う予定です。 それらを話し合うために、 3 月 11 日 ( 月) と 12 日(火)、 「 韓国講座 」担当教員の藤原・古賀両氏とともに、 私・菅間がサンマウル高校にお邪魔をしました。 両校の生徒は、 毎夏、毎冬にお互いの国を訪れ、 学びと交流を深めてきましたが、 この 1 月には、サンマウルの生徒が1か月間、 3 月には自由の森の生徒が1か月間の短期留学もおこなっています。 今回、私ははじめてサンマウル高校を訪れました。 滞在時間はわずかでしたが、 丁寧で親切な学校説明、学び舎の案内、 先生方・生徒たちとの対話、そして提携協定の締結など、 じつに濃密な学校訪問となりました。 全校生徒約 60 名、 全寮制という共同体的運営の良さをいかした、 あたたかでフレンドリーな雰囲気が学校全体に満ちていました。 なお、通訳は、 本学園8期卒業生の杉原かおりさんにお願いしました。 的確で、ひとの心と心に橋を架ける素敵な通訳をしていただき、 久々の再会と共に縁を感じます。 「 平和・環境・共生 」は 自由の森学園の理念とも響き合う 大切な、人類史的な目標・課題です。 両国の若者・青年たちが、 お互いがお互いから学び合い、 友情をはぐくみ、 ともに平和な東アジアをつくる市民として 成長・交流を続けてくれることを心から願うものです。 菅間正道